ぽつねんブログ

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『GetsuFumaDen: Undying Moon』】紹介&感想

(Ver1.0.0時点。アップデートで情報が変化します。)

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*ネタバレは伏字にしてます。

 

遊戯王で「月風魔」「龍骨鬼」を知っていたのと、グラフィックが好きだったので購入。月風魔伝遊戯王は同じKONAMI作品のためコラボしています)

ファミコン版・早期アクセス版は未プレイ。Switch版でのプレイ。

 

 

世界観・ストーリー

1000年ぶりの龍骨鬼の復活により地獄の封は解かれ、魑魅魍魎があふれ出し彼岸の終焉がおとずれようとしていた。
かつて最初の風魔が龍骨鬼を滅して以降、地獄を監視し続ける月氏一族。
その第27代目当主にあたる勇士が異変の現況を断つべく地獄へ潜る。


引用 GetsuFumaDen: Undying Moon 公式サイト

プレイヤーは地獄の監視者である月氏一族当主となり、幾多の「死」を乗り越え異変の元凶を断つべく地獄の最深部を目指します。


引用 GetsuFumaDen: Undying Moon ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)

「なぜ龍骨鬼の封印が解かれたのか、原因を探りに地獄の最深部へ向かう」話。

あらすじには書いてないんですが、冒頭で「兄がいなくなって気になってる」とも話しています。現当主である月風魔は兄を探すよりも当主の責務を最優先にされますが…?

本作はリメイクではなく続編の扱い。なんと約35年ぶりの新作。
ジャンルもアクションRPGからローグライクアクションに変わり、同世界線ですが主人公やストーリーも別物です。
自分もファミコン版は遊んでいませんが大丈夫でした。「月氏一族と龍骨鬼は昔から喧嘩してる仲」だと分かっていれば良さそう。

石板

f:id:KGetsuya:20220315093929j:plain各ステージには石板が1つ置いてあります。ここには先代が遺した文章、世界観、敵のことがランダムで読むことができます。

今作の月氏仏頂面が多いので、生真面目な人が多いのかな?と思ってましたが個性豊かな先代がいたことも読み取れて面白いです。ファミコン版の初代月風魔が遺したであろう文章もあります。

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キャラクター

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月風魔(げつ ふうま)
主人公で月氏27代目・現当主。兄が嵐童(血縁なのか、義兄弟なのかは不明)
ファミコン版主人公と同じ名前で見た目も似てるけど別人。ファミコン版の月風魔が月氏一族の初代。

 

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月蓮華(げつ れんげ)
もう1人のプレイアブル。月氏21代目でくのいち。
地獄へ向かったのち消息が途絶えていた。とある条件で帰還し、プレイアブルに出来る。風魔より足が速いが体力と力は少ない。

 

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月嵐童(げつ らんどう)
月風魔の兄。長男。
歴代月氏でも最強クラスの力を持つが、現在は行方不明。

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龍骨鬼(りゅうこつき)
初代の月風魔が地獄に封印した魔王。龍骨鬼が封印された地獄を監視するために月氏一族が存在する。

 

スタッフクレジットを見ると風魔・蓮華・嵐童以外の月氏が2名いますが、どうやら未実装?らしい。データブックには外見が載っているそうですが、自分は持っていないので分かりません。

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敵は日本妖怪がモチーフになっています。王道な日本妖怪の見た目してるのが良いですね。
ラスボスですが、(ネタバレなので伏字)タコと女性が絡んでたので春画が元ネタですね。ただ雰囲気がクトゥルフなのと女性が血みどろゾンビなので「急に海外ホラゲーになった」感が強い。機械ステージなのも謎。個人的には最後まで日本妖怪を貫いて欲しかったな〜と思ってます(伏字ここまで)

 

ローグライク

ローグライク剣戟2Dアクション」ということでサイドビュー型で進みます。
ファミコン版にあった角度が変わる?要素はありません。横スクの2Dアクションにローグライクのランダム・周回性が加わった感じ。

毎ステージの最後にボスがいて、倒して次ステージへ続けて行くか、拠点へ戻るかを選びます。ステージを続けて行くほど自己強化されて有利になるけれど、死んで帰ると拾った強化アイテムが持ち帰れないので、引き際を見極めて遊ぶゲーム。

ローグライクとは

ローグライク=周回するジャンルのため、行く度にステージ構造や敵・アイテム位置・中身が変わるなど、ランダム性が高いことが特徴。

ローグライク=死んだら最初からやり直し」と言われますが、これは「戦闘中に得たバフがリセットされる」という意味。本当に全リセットなわけではなく、体力強化や回復薬の強化などの永続強化はリセットされません。

(死ぬと本当に最初からになるのは「パーマデス」というジャンル)

 

ゲームシステム

ゲーム内の説明が大雑把でどう遊ぶかしばらく分からなかったので説明。

 

基本の遊び方

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クリアにはラスボスまで連続でステージを攻略する必要があります。

体力や回復薬も引き継ぎで攻略し続けるので、未強化の初見でラスボスまで行くのは無理そう。そのため「素材を集めて強化」の周回をして「ある程度強化したら次ステージに挑戦してみる」が基本の遊び方。
いつ、どの方法で拠点に戻っても必ず1面から再スタート。1面ボスが龍骨鬼なのもポイントで、何度も戦うことになるため月氏一族と因縁深い関係性が分かります。

 

システム説明

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メニュー画面にあるチュートリアル欄を見れば大体書いてあります。必ず読むこと。
説明不足だと感じたのは「素材の持ち帰り方」「吸魂の方法」「強化の違い」。理解すれば快適に遊べるようになるので簡単にまとめます。

 

強化素材の持ち帰り方

各素材は「体力・回復薬の強化」「武器の鋳造・技能解放」に必須です。
「死んで戻る」だと、拾ってきた素材を全部失います。正しい持ち帰り方が分からないと、いつまで経っても素材が持ち帰れず、強化ができません。

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持ち帰るには、ボス戦後の「次ステージへ進む鳥居」と「月氏の館へ戻る仏像」が並んでいる場所で「仏像から帰還」を選択すると。ちょっと見づらい1番奥にあります。

この仏像は「ボスを倒した後」にだけ存在します。「素材パーになっても次ステージとボスを把握したいから進もう」「回復が無いから戻ろう」と考え方いろいろ。

吸魂は「押し込み」で使用

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下部4つのアイコンに沿った自己強化のこと。
アイテム箱などから「青い魂」を拾うと下部のアイコンが左から光り、拾う度に右へ光が移動。自分が強化したいアイコンが光ったら「スティック押し込み」でその要素が強化されます。
「光ってるから強化されてるのかな?」と思ってましたが、光ってるだけじゃ強化されていません。自動強化ではなく、スティック押し込みによる「起動」強化です。ちゃんと強化されるとアイコン横の数字がカウントされます。

このゲームは回復手段が限られ、連続で攻略する必要もあるため、体力増加や回復薬を出せる吸魂システムを覚えないと厳しいです。

強化の違い

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強化は侍女に話しかけて行います。

 

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文章にするとややこしいんですが、遊んでる内に「あ〜そういうこと」になってきます。取り返しのつかない事態は無いので、片っ端から試してみよう。

大まかに言うと、
「永続強化=攻略を楽にするための前準備」
「一時強化=永続強化で準備しておいた機能を実際に活用する」
のイメージ。

活性化、段位を上げる素材の「魂の記憶」は有限なので「いつ、どの武器を、どの程度強化するか」悩むのが面白いところ。いつまでもケチって苦戦して死んでも仕方ないですからね。強化すると「強くなった」とハッキリ分かるのも嬉しい。
このゲームは時間経過でアイテムが消えません。どっちにするか悩む武器が出たら後から取りに戻ることもできます。

 

アクション

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メイン武器7種類、サブ武器6種類で各2個ずつ装備が可能。「剣戟=刀で戦う」の意味ですが、戦傘や鎖鞭など刀剣じゃない武器もあり、武器によって攻撃モーションが変化します。

クセが強い武器もありますが、サブ武器との組み合わせで利点を生かしたり弱点のカバーができます。

 

難易度

難易度は「修練者・凡人・強者・熟練者」の4種類あります。「凡人」が標準の難易度。凡人クリアで強者解禁。強者クリアで熟練者解禁になります。

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1番簡単な修練者モードは、敵の配置や攻撃力も控えめでお金もたくさん出る=素材が買いやすい=武器強化しやすいのがメリット。ただしラスボス面に行けないデメリットあり。難易度変更しても強化は引き継ぎなので、修練者で強化したら凡人モードにしてラスボスに挑戦するのが楽かも。

 

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1番難しい熟練者モードは強い武器が出やすくなったり、落ちる素材が倍になるメリットがあります。代わりに敵の配置が面倒になっていたり、一撃の威力が上がっているのでプレイングや回復タイミングはより大事に。

システムさえ分かっていればちょうどいい難易度だと思います。分からないと2、3面の段階でキツイですが。アクションゲームに慣れてる人は強者・熟練者がちょうどいいぐらい。

 

レーティング

ファミコン版はCERO Aの全年齢対象でしたが、今作はCERO D(17歳以上)
敵の見た目がエグいのと、倒すと断面が見えるのが原因ですかね?苦手な人は注意。

 

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月風魔は「地獄へ探索中」のため、背景で人間が鬼にボコられてるステージもあります(背景なので細かい描写は見えませんが)。ここはBGMが悲鳴や呻き声なのも面白い表現。軽快な太鼓も一緒に鳴っているので鬼は楽しそう。
ただ迫真の絶叫BGMがキツイ人は音量調整でBGMだけ消せます。

 

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出血表現は設定で非表示にしたり、違う色に変更が可能
でもCERO Dのゲームから出血を抜いただけでマイルドになるかというと……?消える出血表現はあくまで敵を攻撃した時のエフェクトのみ。背景にある血の川や血まみれの敵はそのまま映ります。

 

良かった点

グラフィック・演出部分

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「浮世絵風」なので、立体だけど平面的なグラフィックになっています。この表現方法がとても好きなのが購入理由の1つ。めちゃくちゃ好みです。

演出や楽器も和風に寄せてあります。ボス登場シーンは月風魔も見栄を切ったり、強化時のSE、大技が出たら琵琶でベベン!と合いの手が入ります。

琵琶が多用されていて、拠点である月氏の館では「月風魔物語」という琵琶+歌のBGMが流れています。「この世界の成り立ち」が歌われているようです。この歌が好きでサントラ買いました。

 

武器の組み合わせ

メイン武器とサブ武器、属性や効果なども考えると戦略の組み合わせが多彩です。奥まで進める時は使いやすい武器、アイテム周回が目当ての時はちょっと変わった武器の練習してみたり。

使いやすい・使いづらいはあるにしても、全く使えない武器が無いのが良いです。武器はアイテム箱からランダムなので、出た武器をどう組み合わせるか考える楽しさもあります。

 

気になった点

説明が薄い

自分もしばらく遊び方が分からない状態で遊んでいました。死に戻りでアイテムが持ち帰れず強化できなかったり、吸魂の方法が分からなかったり。今思うとかなりの縛りプレイですけどね。説明が無かった気がもするので仕方ない。

他の人が遊んでる様子を見ても大抵使えていません。遊び方が分からず、知らずに縛りプレイをしている状態の人がかなり多め。遊び方さえ分かれば楽しいゲームなんですが………いかんせん説明が薄いので気付けない。もったいない。

 

挙動がフワフワ

足が遅くてジャンプなどの挙動はフワフワ系。敵の攻撃も大振りで全体的なスピードは遅め。
足が遅いのは鬼人化(=足が速くなる)があるからいいんですが、上の足場に登りづらいのが気になる。フワフワジャンプなので上の足場にとても登りづらいです。

また、回避モーションが「前転」なんですが、ゆっくりで距離のない前転なので見た目がどうしても不恰好。スタイリッシュではないです。どこまで無敵なのかが分からないことも難点。

 

まとめ

肝心なゲームシステムがちょっと分かりづらいんですが、そこさえ理解すれば楽しく遊べるゲームです。
グラフィックが個性的で綺麗なのも良いです。格好いい背景の前で斬り合いしてるだけで絵になり浮世絵っぽく見えます。日本妖怪や地獄の世界観が好きならおすすめのゲーム。

 

追記

しばらく待ちましたが追加の2キャラがなかなか来ません。製作陣による更新や報告が滞りがちなのが印象がよくないですね〜…。かれこれ1年は動きが無く、プロジェクトが動いているのかいないのかも分からない生殺し状態。

未実装プレイアブルの声優を先行してスタッフロールに載せているので、その声優さんにとっても失礼なんですよね…どうにか来てほしいんですが…。なんで未実装キャラの声優をスタッフロールに載せてしまったのか……。