ストアでのサムネ圧が強くて印象に残ったから購入してみました。1と2を両方遊ぶと面白いし、ちょうどいいです。
怖い画像の使用は控えましたが精神系のゲームなので苦手な人は注意。
1作目「Milk Inside A Bag Of Milk Inside A Bag Of Milk」
2作目「Milk Outside A Bag Of Milk Outside A Bag Of Milk」
2は1の続きですが、「1と2合わせて1作」と考えた方がいいかも。1作目だけだと話が分からず、プレイ時間も短いので。
どんなゲーム?
1、2どちらも会話選択型のグラフィックノベル。独特な空気感と選択肢によって細かく変わるリアクションを楽しむゲーム。1はエンディング2種類。2は結構たくさんあります。5個以上はあるかも。
ホラーというか鬱ゲー寄り。現実と悪夢が混在した感じなので、それ系が苦手な人は注意。
左が1作目。右が2作目。ビジュアルが変わります。
1は10分。2は20分くらいでサクっとクリアできるボリューム。長くても両方1時間ほどで終わりそう。
1は「Inside」2は「Outside」の違いがあります。このゲームは「店にミルクを買いに行って買い物袋に入れる」「家に帰って買い物袋からミルクを取り出した後」の出来事を描写したゲーム。
また、女の子は「ミルク」について考えすぎることがあるので、このタイトルになったのかなと。
あらすじ・世界観
「病とトラウマを抱えた女の子のイマジナリーフレンドとなって、女の子をサポートする」話。
女の子のご機嫌をとりつつ、行動や精神面を補助していきます。ご機嫌を損ねると、想像上の存在でしかないプレイヤーは消されてしまったり。何度もイマジナリーフレンドとしてやり直し、女の子を導いていきます。
1作目
牛乳を店に買いに行き、家に帰るまでの話。
「自分(プレイヤー)がイマジナリーフレンド」ということが伏せられた状態で始まるので、それが判明するまで自分の立ち位置が分かりません。それで言ってることが難しいので「??」になりがち。最後までよく分からず、選択肢を選ぶだけですぐ終わるので1だけだと困惑して終わるかも。雰囲気ゲーに近め。
2作目
牛乳を買って帰宅した後、家で寝るまでの話。
オープニングアニメーションがあったり、ビジュアルが見やすくなりました。明確に女の子の姿が表示され、表情も分かるので「会話している」感が強め。
選択肢も増え、ポイントクリック要素も増えたりしてゲーム性が上がりました。調べる・調べない、返事の選択肢によってエンディングが変わります。
メタ要素が多め
「私はキャラクターだから」「この枠じゃまでしょ。消すね。(会話ウインドウの枠が消える)」などかなりメタ要素が強いゲーム。ただ、テーマとも合ってますし演出が良いのが面白いです。
恐怖要素
意味が分からなくて怖い系。言葉遊びが独特なゲーム。
翻訳クオリティは高め。発売当初は翻訳イマイチだったらしいですが、今は改善されています。
1は画面にバッと出てくるジャンプスケア*があります。爆音のジャンプスケアではなく、逆に無音になる系。
2は「対話」に重点が置かれているためか、会話の集中力が切れるジャンプスケアは少なく、代わりに不気味な造形が多め。1作目よりビジュアルが明確になったことで不気味さの描写も明確になっています。
*ジャンプスケア=何かが急に画面全体にドアップで現れる驚かせ方法
「穴」が怖いとウッとなるかも。真っ黒で空洞な目とか。自分はダム穴が苦手なのでウッとなりました。
良い点
グラフィック
1と2でグラフィックに変化がありますが、世界観は同じなので違和感ありません。自分はどちらのグラフィックも好きです。
1は慣れない「外」に行ったから緊張してハッキリ見えない。2は慣れてる「自分の部屋」にいるから視界がクリアに見えるのかな〜と思ったり。
翻訳
「意味が分からないようで分かる文章」に訳せています。上手。
最初は翻訳の出来が不評だったそうですが、現在のは言葉遊びも出来ているくらいちゃんとしています。
言葉で遊ぶゲームだし、それが特徴のゲームでもあるので今の翻訳クオリティになって良かったです。
演出
メタ台詞からのUI変化、喋る時のSE、文字の大きさが変わる、など短いプレイ時間の中でいろいろな変化を見せてくれます。
よく分からない文章が続くので、「分かりやすい画面変化がつく」のは分からなすぎて投げることの防止になってるのかなと。
音楽
静かなでゾワゾワくる曲が多め。独特なグラフィックに合う独特な音楽。
Milk outside a bag of milk outside a bag of milk extended soundtrack - YouTube
(↑)ゲーム内でも使用音楽が聴けますが、作曲家ご本人がYoutubeに楽曲をあげています。
惜しい点
ボリューム
良くも悪くもボリューム少なめ。「短いゲーム」と知らずに遊んだので短さに驚きました。個人的には1と2両方遊んでゲームとしてちょうどいいくらい。
ゲーム性
1はゲームというかちょっとした小説のような感じ。ボリュームも少なく、やれることは選択肢だけなのでう〜ん?となりました。2ではやれることが増えてて良かったです。
まとめ
ストアに並んでいる時から「謎のサムネ+妙に長いタイトル」が異彩を放っていました。Steamでも「圧倒的に好評」だけど、説明読んでも分からない謎のゲームですし。
遊んでみると「テーマに合ったグラフィック+言葉遊び+演出」と「イマジナリーフレンドになる」と他では見かけない点が評価されてるなと思います。考察ポイントが多く残されているのも人気がある理由かも。噛めば噛むほど味が出るゲーム。
短時間で終われて選択肢型だから詰むこともないしお手頃価格。それでこの体験できるのは貴重。
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プレイ時間だけで見るとサクッと遊べるゲームですが、「よく分からない暗さ」があるゲームなので手軽に遊べるゲームとも言いづらい…。合わない人だと本当に具合が悪くなるらしいので、遊ぶ場合は無理せずどうぞ。自分はジャンプスケアと穴にウワッと来た以外は大丈夫でした。
Switchでは1と2のセット売り。Steamでは単品ずつ買えます。