前作も遊んでいるので比較しながらの感想。
ゲームジャンルが変わりましたが、世界観はそのままに楽しく遊べました。
ストーリー
『Blasphemous 2(ブラスフェマス 2)』では、天に浮かぶ心臓が奇蹟の帰還を告げ、新たな奇蹟の子の誕生を予言した1作目の無料DLC「Wounds of Eventide」から物語が始まり、「悔悟者」が復活を遂げる。
見知らぬ土地で目覚め、最後の安息の地から追いやられた悔悟者は、死と再生の輪廻に再び投げ込まれてしまった。この危険な新しい世界を探索し、長く忘れ去られた秘密を解き明かす以外の選択肢は存在しない。
引用:Blasphemous 2(ブラスフェマス 2) ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)
前作の無料DLCの続き話ですが、やってなくても分かりそうでした。要約すると「なんかヤバいのが生まれそうだから止めるぞ!でも妨害してくる奴らがいるから倒しながら進むぞ!」って話。
26時間遊んで収集率98%でクリア。29時間で100%になりました。サクサク進むなら20時間くらいのボリューム。
日本語字幕あり。音声は英語とスペイン語。Switch、PS5、Steam、Xboxから約3500円前後で発売中。
世界観
前作から引き続きカトリックが土台になっています。
NPCの元ネタや背景の装飾にそれらの要素を感じますし、「贖罪」「信心会」といった用語も出てきます。馴染みがないと意味が分かりづらいんですが、世界観を深める要素で良いです。
これだけ宗教っぽさを描写するゲームも無いので唯一の個性になってますね。繊細なドットも神々しさがあってマッチしてますし。
でもタイトルが「Blasphemous(冒涜的)」なので「こ、こんなことしていいんだ!?」な扱いが多め。とっつきづらい雰囲気は無さそう。
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前作同様、アイテムにはそれぞれ「伝承」が付けられています。伝承は元々の持ち主のエピソードなどが書かれた文章のこと。
このゲームは翻訳がトップレベルで良いのでこの伝承を読むのが楽しみの1つ。世界観に合わせて聖書のような文章で訳されています。ただ「翻訳はしっかりしてるけど、用語や言い回しの理解が難解」です。
このゲームはスペインで制作されました(スペインはカトリック教徒が7割らしい)。
スペイン内にある銅像や言い伝え・建物がモチーフとしてゲーム中に多く見られます。前作は教会や修道院が多かったですが今回は宮殿もありました。アルハンブラ宮殿ですかね?自国の文化や建物を美しく描いていてとても良いです。
インスピレーションを受けたスペイン各所を紹介している動画。ラフなども見れて面白いです。
ゲームジャンル
前作はソウルライクでしたが、今作はメトロイドヴァニア(探索アクション)になりました。ゲームジャンルが変わっています。
最初に3種類の武器から1つを選び、それぞれの武器の特徴を使って道を切り開いていきます。また、二段ジャンプや空中ダッシュもできるようになりました。
これらの要素が増えたため、前作の「戦闘メインのソウルライク」から「武器を切り替えて進む探索型」にジャンルが変わりました。そこが前作との大きな差。
Enrique 前作が『ダークソウル』的なアプローチであったのに比べ、本作は純粋なメトロイドヴァニアです。前作ファンの間で「前作の方が良かった」と思う人と「本作の方が良い」と思う人という2つの傾向が見られたのは、非常に興味深いですね。
引用:メトロイドヴァニアアクション『Blasphemous 2』―純粋なメトロイドヴァニアとして帰ってきた続編【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト)
開発者インタビューでも違いを意識して作ったと語っていました。ジャンルは変わったけど、ブラスフェマスらしさは変わっていなかったので自分はどっちも好きです。前作は前作、今作は今作で好き。
前作はメディアで「メトロイドヴァニア」と紹介されがちでしたが、自分的には「どう見てもメトロイドヴァニアじゃなくてソウルライクだろ!」と思ってたので、今作で明確な違いを出してくれて良かったです。
細分化
前作にあった要素が細かく分けられ整理されました。
懺悔の剣1つに集約されていたチャージ攻撃・下突き・横突きなどの剣技は3種類の武器に分散。攻撃・防御・サポート効果が混在していたロザリオは、防御・サポート系はロザリオに。攻撃系は彫像という新しい装備になりました。
それによって一覧がスッキリして見やすくなり、彫像には「組み合わせで特殊な効果を持つ」と新たなカスタマイズ性も付きました。
結構な種類がありますが、このアイテム1つ1つにも伝承が書かれていて読み応えがあります。読みたいから集めたい、カスタマイズの幅を広げたいから集めたい、と集める理由付けが上手。前作遊んでいると見覚えのある人が彫像になっていてファンサービス要素にもなっています。
難易度
前作より全体の難易度は控えめに。ソウルライクから探索型になったのが要因ですかね?前作が難しくてギブした人でも遊べそう。
大きい違いはトゲや穴が即死じゃなくなったこと。少し体力減らされて近くの足場に戻るようになりました。敵にやられて死んだ場合は前作同様セーブ台からの再スタートです。
アクション自体も壁蹴りが軽くなったり、滑る感じが無くなったので操作ミスで雑に死ぬことも少なくなりました。自分も前作と比べたら道中で死ぬことはほぼ無かった気がします。
ボスは「10回以上死ぬ・3回くらいで倒せる・初見で倒せる」と強さいろいろ。簡単すぎてもつまらないし、強すぎても苦しいので個人的にはちょうどいいバランスだったかなと。
レーティング
CERO Dの17歳以上対象。主に暴力・グロ系です。
血や中身も出ますし奇妙な造形キャラクターも多め。でも前作よりはきちんと「人間の形」をしている造形が多めでした。
前作要素
ストーリー自体に前作キャラはほぼ関わってこないし出てきません。
見覚えのあるエリアがあったり、前作キャラモチーフの「彫像」がある程度。その彫像の伝承を読むと前作遊んだ人は面白いかも。もちろん今作から遊び始めた人でも意味が分かる文章なんですが、ちょっと捉え方が変わってきます。
また今作はエンディングが2種類(DLC追加で+1種類)ありますが、手間かかる方のエンドは前作遊んでいた方が理解しやすいです。
惜しかった点
モザイク
Switch版だと乳房が出ているキャラクターには黒いモザイクがかかっています。2人ほど。
Steamなどの他媒体ではモザイクが無いそうです。Switchだけにモザイクがあるらしい…?これには「まあ仕方ない」「モザイクの入れ方どうにかしてくれ」「卑猥な扱いしてないんだが…」の気持ちが混在。う〜ん。
BGMが止まる
ちゃんとしたバグ。割と頻繁にBGMが止まって急に鳴り出します。
ボス戦を無音で倒すことになったのはちょっと残念でした。まあこれはアプデで直ると思います。
→アプデで修正済
まとめ
前作の改善点が活かされた2作目になっていてとても良かったです。ジャンルは変わっても完成度が高く、楽しく遊べました。
前作では追加ステージ・ボス・イベントを何年もかけて増やしてくれていたので今回もやってくれないかな〜と思ってます。楽しみ。
関連記事
前作の感想はこちら。
大まかな攻略メモはこちら。
有料DLC「Mea Culpa」の話はこちら。