サブクエと同時進行しつつのクリア時間は30〜40時間。
ゲームシステム・キャラクター・音楽は好きなんですが、期待していたストーリー面が薄かったのが残念。
Ver1.0.3時点の感想です。
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世界観・ストーリー
渋谷では多幸感を生み出すが中毒性の強い違法薬物ルブルムが出回り治安が悪化していた。ルブルム中毒者には魔法が使えるようになる者もいるという。
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渋谷の治安部隊「M.E.A.」に所属する西島佐理と西島チームに属する鵜飼貴一郎と土合正義はルブルムの撲滅を目指して動く。
ノラ魔法使いの霧積真凛は己を解放してくれるドミヌスを探して渋谷に来ていた。ドミヌスを探すうちにノラ魔法使いを支援する「渋谷オウル」に属する目黒仁香と深町最愛と知り合う。
それぞれの思惑と願望が混じる中で「レナティス」が近づく…。
W主人公。西島はルブルムの撲滅、真凛は最強の魔法使いになるのが目的。それぞれ目的が達成できたかというと…微妙。「ちゃんとスッキリ終われるストーリー」ではありませんでした。
最初はストーリーの描き方丁寧だったんですが後半はかなり大雑把に。「あれ何だったんだろ」「この話なかったな」と疑問に残る部分がめちゃくちゃ多い。登場人物が多いので深い人間関係を期待してたんですが、使い捨てキャラがかなり多く、何も描写されないままでした。
ようやく深い話に入りそう〜と思ったらエンディングだったのでボリューム不足も感じます。サブクエや寄り道して30〜40時間なので、メインストーリーだけなら20時間ほどで終わりそう。エンドに意味深な演出がありましたが、続編フラグなのかクリア後要素なのかは不明。
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無料アプデで追加シナリオも複数用意されています。ただ、現状きている追加シナリオが「これ本編に入れないとダメでは…?」の重要な過去補完系だったので、追加シナリオ=補完シナリオになる…?んですかね。もしそうなら残念。
キャラクター
見た目と性格に特徴があり、きちんとキャラが立っています。
MEA3人チームは真面目、人任せ、熱血で綺麗に性格分かれてるし、オウル3人組も性格の違う若者同士だったので。
敵の描写はほぼ無いですが、味方側のキャラクターの描写はあったので良かったです。
声優さんもキャラに合っていたし演技も上手でした。
個人的に鵜飼さん(cv花江夏樹)が好きなんですが、「人任せで面倒くさがりだけどダウナー系ではなくニコニコ笑顔系で、やる時はやる人」と演じるのが難しそうなキャラをかなり楽しんでやってる感じがありました。
キャラデザ
MEA組もオウル組もフードや帽子を被る共通点がありますが、全員に違いが出ている良いキャラデザです。MEA組の「横の隙間から見える目の描写」も良いですね〜。
1キャラで抑圧と解放状態の2種類見れるのもお得だし、クリア後の衣装変更も地味だけど個人的に好きな差分でした。ボスデザインも良かったので。
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ただ、キャラデザの美麗さに3Dモデルのグラフィックが追いついてません。
自分はSwitchなので多少の3Dモデルの省略は別にいいんですが、「人相」がかなり違うのは気になりました。立ち絵と同一人物に見えないレベル。特に気になったのは真凛・鯨井・真壁。せめて主人公の真凛くらいは寄せてほしかった。
「ムービーでは凝った3Dモデルだけど、実際操作するのは省略された3Dモデル」と比較ができるせいで、よけいに完成度の差が目についちゃうんですよね。
ムービー中の3DモデルはPS4〜5くらい、操作時3DはPS3くらい、モブはPS2くらい。モブがドアップになるイベントがありましたが、体がぐにゃぐにゃ過ぎて話が入ってきませんでした。
レナティスはPS版でも出てますが、PSユーザーは美麗グラフィックを見慣れてるので気になる人はかなり多そう。
戦闘・アクション
サクサク動いてエフェクトも派手で良いし、解放と抑圧の切り替えに慣れると格好よく動かせます。抑圧と解放も自分は好きなゲームシステムでしたね。チームバランスも万能型・中遠距離型・重量型で偏りがないのも良かったです。
また、リザルト画面中でも動き続けられるのがスムーズで良い点。動くのと動けないのでは遊びやすさが変わってくるので。レベル差がついてくると走り抜けながら敵を倒せます。
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ただ戦闘には「ここ調整されたらもっと遊びやすくなるんだけどな〜…」な点が多め。
移動から戦闘の移行がシームレスなんですが、遮蔽物や壁がある場所の戦闘だとカメラが近くなりがち。アプデでカメラの調整をしたようですが、まだかなり見づらいです。
攻撃エフェクトが派手なこともあり、カメラ位置が近いとフィールドの状態が何も見えなくなります。空中ぐるぐる飛ぶ技や突進系を使うとカメラが暴れやすいので使うのを控えてました。
あと気になる点は細かいので後述します。
探索
「街中で解放すると通報され、トレンド1位になるとメチャ強グループと強制戦闘が入る」のが特徴。解放すると普段見えないアイテムが見えたり足が速くなる代わりに、ずっとその状態だとメチャ強グループがやってきます。
探索に制限がかかる珍しい仕様ですが、抑圧される魔法使いを表す世界観になってるし、探索でうろつくだけじゃ暇なので制限あるのも楽しいかなと自分は思いました(ただし好き嫌いは分かれそう)。ファストトラベル使うとヌルゲーになるので自分はファストトラベル使わず逃げてましたね。
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アナザー(異界)での探索は解放しっぱなしでも通報されないのが良いところ。
ただこちらはめちゃくちゃ道に迷います。風景が似ていて軌跡もすぐ消えて全体マップが無いので迷いっぱなしです。この点も調整してほしいところ。
レベルカンストしたので1回戦ってみました。勝てはしますが、カンストでも気づいたら死んでる状態なので低レベル時は勝てないですね。
倒すと珍しいアイテム貰える…みたいなご褒美要素もなかったので、ヒリついた戦闘をしたい以外で戦う理由はなさそう。
気になった箇所
上記で書いたもの以外にコマゴマと気になった点。製作者さんが「意見を見て調整する」ってことだったので書いときます。特に困ってるものには★マーク。もし製作者さん見てたら少し考慮してくれると嬉しい…!
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【戦闘】★カメラ位置もっっと引くか障害物取っ払ったフィールドにする(しぶちか等の天井低くて柱がある箇所は特に)、誰にロックオンしているか分かりづらい、狙った敵にロックオンが行かない(視点移動とロックオン変更が同じボタンだから?)、★アナザーは足跡・軌跡などで迷わせない機能がほしい、★カース系のバリアは一定攻撃したら割れてほしい(解放抑圧の待たない戦闘がウリなのに待ち時間が起きている)、★技の最中や多段ヒット中でもボタン押したら回避・抑圧・キャラ交換をすぐしてほしい、連続攻撃に当たると抜け出せないので抜け出しやすくしてほしい、店舗の回復アイテムの意味がほぼない、★クリアできないサブクエがある(レベルカンスト後のコンボ100求められるフォグがクリアできない、攻撃力下げる何かが欲しい)(→調べたら不可能ではないらしい。けど攻撃力下げるアイテムは追加シナリオを考えるとあってもいい)、スコア判定がゆるすぎる、挑戦フォグ系はリトライボタンが欲しい
【ほか】ストーリーで離脱してる人がメッセージ会話に入ってくる矛盾、バブーシュカの森でアイテム選んでる時に「まだかよ~」みたいな言い方されるのは癪(おかげであの2体の好感度はかなり低い)、マップ上のフォグを色分けしてほしい(ドミヌス、境界、挑戦系)、誰視点でメッセージを返すのか分かりづらい、動画撮影できるようになったら嬉しい
【バグ?】ミヤシタパーク屋上で解放しても通報されない、カメラ機能で上下左右移動のオプション設定が効いてない、ストーリーで離脱してる人が後ろついてくる、ラストメナスのカットインが入らないことが多い
コラボコンテンツ
「新すばらしきこのせかい」とのコラボコンテンツがあります。どっちも渋谷舞台だからですかね?
自分は「すばせか」分からないのでふ〜んな感じで進めてました。BGMもすばせかのボーカル付きBGM?に変わったりと、知ってる人には嬉しい要素もありそう。
コラボ相手のリンドウとショウカにボイスはありません。2人の声優してた内田さんと鬼頭さんはレナティスにも参加してたんですが…まあ大人の理由でいろいろ難しそう。
まとめ
自分はレナティスに入り組んだ深いストーリーを期待していたので、だいぶ裏切られちゃったなと。楽しい箇所はちゃんと楽しいんですけどね。惜しいゲームでした。
良かったのがキャラデザ・アクション性・音楽。惜しいのがストーリー描写・3Dモデル・細かい調整不足。って総評です。