雰囲気が綺麗だし、「鳴き声を使って進む」のが気になったので購入。
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Fe(フィーヤ)はスウェーデン語で「妖精」という意味らしいです。なんでスウェーデン語?と思ったら製作がスウェーデンのゲーム会社でした。
世界観・ストーリー
動植物に力を貸してもらいながら森を守り、サイレントワンがなぜ生き物を捕らえるのか、サイレントワンとは一体何なのか知っていく。
操作説明以外に言葉はなく、起きた出来事でストーリーを把握するタイプ。
操作に困ることはないんですが、ストーリーはちょっと分かりづらめ。考察&収集要素の石板を回収しても「分かるような分からないような……」って感じ。
ただ、オチはちゃんとしていたのでモヤモヤ感はあまりありませんでした。
どちらかといえば「考察」を楽しむより「動植物と触れ合って森を楽しんでね」な穏やかなゲームだと思います。小さい動物の動きは可愛いし、大人の大きい動物とも交流したりするのが楽しかったので。
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2018年発売のゲームでPS4、Switch、Steam、Xboxから約2000円で発売中。探索しつつ遊んだクリア時間は約7〜8時間。収集物を集めても10時間ほどで遊び終わりそう。
ゲームシステム
ジャンルは「パズル+アクション+スニーキング(隠れて進む)」。
他種族を助け、その種族の「声」を声帯模写して協力を得たり、「声」を使い分けてギミックを解いていきます。
道中は敵のサイレントワンが見張りをしています。主人公に戦闘能力はないので他種族に蹴散らしてもらうか、隠れるかの2択です。
操作
基本は「移動(木登り・滑空)・歌う・掴んで投げる」のみ。
登れる木や隠れられる茂みは明るくなったり、投げると着地点の表記が出たりして親切。操作にクセは無く、動かした通りに動いてくれます。
森に点在する「クリスタル」を規定数集めると移動スキルが増えます。「木登り」「滑空」といった必須の移動スキル解放までの個数は必ず通る場所に置いてあります。
移動が楽になる系のスキル解放にはまとまった数のクリスタルが必要。こちらは巧妙に隠してあるので探して集める要素。
声(歌う)
全部で6種類。きちんと音も変わります。
植物と共鳴すると綿毛を出して足場を作ってくれたり、鳥と共鳴すると乗せて運んでくれたり、花は上昇気流を作ってくれたり、声によって攻略できるギミックが変わります。
声にはそれぞれマークがあり、どのギミックがどの声と対応するかもすぐ分かります。
Switch版ではジャイロ機能が有効。ジョイコンを傾けると声の音程が変えられます。傾きを微調整して相手と音程を合わせることで、相手の動植物と共鳴します。
ジャイロ機能を活用してるインディーゲームはあまり見ないので面白いですね。
難易度
やさしめ。
サイレントワンに見つかってもすぐ草むらに隠れるか木に登るかすれば見失ってくれます。隠れてる最中にぶつかっても気づかれません。
捕まってもデメリットなく再開が早いのも良いです。
自分が少し手こずったのは動く対象に飛び移り続けるアクションくらい。全体的にやさしい難易度でした。
良かった点
雰囲気が良い
デフォルメが強い造形なのも不思議生物感が出ています。子供は小さくて丸っこく、大人の動物は大きくシュッと格好いい。もっと大きいのは神聖さがあります。
主人公も妖精で謎の生物感があります。滑空するからムササビっぽくもありつつ、顔はキツネや犬っぽいような?子供なので声が幼く可愛いです。
敵のサイレントワンは機械の見た目をしていて、見つかると「ギギ!」と低い機械音を出して追ってきます。見た目が機械なので、仲間である動植物と違う存在なことがすぐ分かっていいです。
誘導方法が豊富
崖や木で高低差が激しく、見通しの悪い地形がほとんど。
何もないと確実に道に迷いますが、登れる木は光る・マップに目標地点がつく・誘導動物がいる・カメラワークで行き先を示すなど、誘導方法が多く用意されています。親切。
自分は「小鳥の道案内」が便利だなと思いました。長く声を上げると、いつ・どこにいても小鳥が近寄ってきて道案内をしてくれます。飛んだ軌跡が光ったり、一定距離で待っていてくれるのも優しい。
たまに変な位置に誘導される時もありますが、そんな時は別の誘導方法を見ればいいですからね。言葉で説明しなくても分かる誘導方法が多くて上手。
惜しい点
エリア移動が大変
転移ワープがありません。フィールドは広く、高低差やギミックも多い地形なのでエリアの行き来が大変です。近道もないので毎回正規の道順で往復する必要があります。
一部のエリアには最奥から入口まで運んでくれる動物がいますが、いないエリアの方が多め。
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ギミック無視できる「飛翔」スキルは、クリスタル収集の最後にもらえるスキル。
ただクリスタル集め終わる頃には探索もほぼ終えてる頃だと思うので、もう少し早く入手できたら良かったな〜と思いました。
カーソルが合いづらい
(Switch版)左右ナナメ下の声2つになぜかカーソルが合いづらい。素早く声を切り替えて進むギミックにちょっと手こずりました。
まとめ
穏やか8割、ハラハラ2割でちょうどいい刺激がありつつも、のんびり不思議な動植物と戯れられる良いゲームでした。「穏やかなゲームしたいけど、穏やか過ぎてもなあ…」みたいな人に向いてそう。おすすめ。