ぽつねんブログ

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【Webbed】感想

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ゲームメディアで紹介されていて興味あったんですが、Steamでしか発売されておらず保留にしていました。3月24日にようやくSwitch版が発売されたので購入。

 

 

 

世界観

ストーリー

Webbed は元気で明るい小さなクモの物語。彼女はいじわるなニワシドリからボーイフレンドを救うため、冒険の旅に出ます。
危険でいっぱいの自然の中を、クモの糸と機転だけを武器に進みましょう。クモの糸で移動する技をマスターすれば、すばやく先へ進めます!
引用 Webbed ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)

鳥に攫われたボーイフレンド救出のため、他の昆虫に手助けを求めに行く話。昆虫たちは困りごとを抱えていて、解決すると救出の手助けをしてくれます。

 

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サイドビュー2Dドットアクションパズルアドベンチャー
主人公はメスのハエトリグモ。「クモの糸」を使って移動、パズルを解き、進行していきます。10時間もあればクリア可。

………なので、そもそもの話ですが嫌いには絵面が厳しいです。そこはしょうがない点なので、ダメな人には無理にオススメしません(クモ恐怖症対策モードはあります。後述。)
自分も現実の虫は「ウウッ」なんですが、画面先の虫はセーフなので遊べています。主人公のクモは丸っこくデフォルメされていて動きも可愛いです。

 

登場キャラ

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クモ、ガ、ハエ、アリ、ハチ、フンコロガシ。嫌われがちな虫を選んでいるのも珍しい。
ドットですが造形描写はリアルめ。しっかり昆虫の形していて、複眼や触覚もちゃんと描いてあります。ドットでここまで精密に昆虫を描くのすごい。

昆虫以外には鳥類が出ます。ボーイフレンドを攫った鳥、隠し要素の鳥で2羽。隠しの鳥だけゆるい見た目をしています。寄り道すればすんなり見つけられると思うので探してみてください。

 

アクション

「糸を出す」「目からビーム」「ダンス」の3つ。
新アクションは増えないので、この3要素で全て進めていきます。操作がシンプルなのはいいですね。


「クモの糸」が全ての基本

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地面や天井に糸を張って移動、物にくっつけて引っ張る・持ち上げる、遠心力で大きく飛び上がるなど全てに「糸」を使います。使用限度も無いので糸だらけにすることも可能です。

糸には「1箇所に付けてそのまま*グラップリング移動」「2箇所に付けて糸の橋を作る」2種類の使い方があります。違いが分からないと進めないので、チュートリアルでちゃんと確認しよう。操作自体は使っていると慣れてきます。
慣れたらヒュンヒュン移動できてアクションとしても楽しいです。糸の切れ方もプツっと切れて空気中に溶けるように消えるので綺麗。

張った糸はビームで切ったり、千切れない限り残り続けます。別ステージに行っても消えません。

*グラップリング移動=ぶら下がって振り子移動すること

f:id:KGetsuya:20220405100933j:plainイタズラでNPCを吊り下げられます。怒られません。

 

目からビーム

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このクモは何故か目からビームが出ます。
主な使い方は、張った糸を切ったり脆い部分を壊すこと。NPCにビーム出すと焦って回避する様子も見れます。
最初と最後だけ攻撃用として使いますが、それ以外にこのゲームに戦闘要素はありません。

 

ダンス

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腕を上げて左右に揺らすダンスをします。他の昆虫の近くでダンスをすると踊り返してくれて可愛い。
一部以外は「可愛いダンスをして、皆踊り返してくれる」という癒し効果だけです。可愛いのでオッケー!

 

クモは頑丈

体力の概念は無く、1発アウト型です。
高所から落ちたり、勢いよく壁にぶつかったり、石が上に落ちても無傷で、水中も息継ぎ無しで泳ぎ続けられますが、「トゲ、熱いもの、穴に落ちる、プレスされる」と1発アウト。ただデメリット無しで手前からすぐ再開でき、残機も無いので気軽にいろいろ試せます。
アウト時の演出が昔のアニメにある黒丸エンドオチなのも可愛い。「トホホ〜もうこりごりだよ〜」と聞こえてきそう。

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パズル要素

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「どこに糸を付けたら早く先に進めるか、物を動かせるかを考えるのがこのゲームのパズル要素。数独とかジグゾー系のパズルではないです。

パズル苦手な自分でもクリア出来たので難易度は高くありません。
「糸と糸をくっつけてこっち側に寄せられる」「糸が長い方がグラップリング移動は遠くに飛べる」とか感覚で分かるレベル。頭使うよりビーム撃って力づくで運ぶ方が早い場合もあります。

 

サブイベント

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収集、ミニゲーム、着せ替え要素があります。
子供を探す、ハエの捕食、花粉を集める収集。変わったクモ巣を見つけるかくれんぼ要素や、スケボーが出来るミニゲームなど。

サブイベントをクリアするとステッカーが貰えて着せ替えができます。
王冠が被れたり、違うクモになれたりと数十種類はあって豊富。見落としやすい場所にも何かあるので探索しがいがあります。

 

オプションが豊富

このゲームはオプションが豊富なので、自分好みに調整できます。音量はもちろん、被写界深度(背景のぼかし具合)も選べます。

 

クモ恐怖症対策モード

f:id:KGetsuya:20220405095917j:plainクモの姿が毛玉に。自分以外のクモも毛玉になります。
あくまで「クモ」恐怖症対策モードなので、クモ以外の昆虫は変化せずそのまま昆虫の姿です。


輪郭を白色にする

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これはチェックを入れていない状態。
自然の世界なので土や木の幹など茶色部分が多いです。「茶色の土・茶色のアリ・自分は灰色」と場所によっては結構見づらめ。ここにチェック入れると視認性が上がります。自分も入れっぱなしです。


前掲の飾りを消す

手前にある葉で穴の位置など見えづらい場所があるので消せますが、味気が無くなりすぎるので自分は入れてません。

 

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↑上記3点全てにチェック入れたのが右です

 

惜しい点

ショートカット移動が無い

上下左右に広いマップなんですが、ショートカット移動がありません。行きたい場所には毎回自力で向かう必要があります。
トゲや穴が多いステージもあって大変なので、攻略中に糸をたくさん張って通りやすい足場を作っておくと往来が楽です。
ハチとフンコロガシステージは最後まで行けばショートカットで拠点に帰れます。

マップ関連

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大まかな全体図はありますが、地形が分かりません。
「あの場所どこだっけ…」と思ってマップ見ても分からず、マーカーも付けられないので、ちゃんと覚えておくか毎回探す必要があります。
収集要素は付箋で「この画面には何匹いるよ」とヒント表記があるのでありがたい。


指示が少し分かりづらい

指示出しは最初に話してくれますが、聞き直せないので話はちゃんと聞こう。
やることは自動でメモされますが、書き方が大雑把なので「で、どうすればいいんだ?」になることも。
特にアリステージは指示が多く、聞き逃しがあると大変です。話はよく聞こう。


動きが重くなる(Switchだけの現象?)

これは多分Switchのスペックの問題な気がします…?PCで遊んでる人で重い話は聞かないので…。

各ステージクリアすると拠点に手助け昆虫が集まってきます。そのせいか、拠点エリアが通常時の倍ぐらい動作が重くなります。
「クモの糸が多いからかな?」と思って糸を消しても重かったので、糸ではなく仲間が増えたことが原因ですね…。逆にやたら動作が軽くなる場所も。
結構困るのでデータの軽量化とかあれば助かるなあという感じ。製作側で対処できることなのか分からないですが…。

 

まとめ

「主人公がクモ&登場人物も昆虫」と最初の時点で好き嫌いが分かれる尖ったゲームですが、製作者が昆虫大好きなのを感じます。自分の好きなように作れるインディーゲームの特権を全力で生かしたゲームですね。

全体の雰囲気は絵本のようで可愛いですが昆虫はリアル造形。「昆虫の体の造形や生態を知ってほしい」からリアル寄りにしたんですかね。かといってやり過ぎると拒否感が強くなるから雰囲気は可愛めに…という「リアルさ」と「可愛さ」のバランスも上手

クモの特徴をきちんと生かしたゲーム仕様なのも良いです。糸は素早く連続で出せ、グラップリングもスイスイ動き、糸が弾く感覚もちょうどいい感じ。張った糸にコバエが引っかかるのも嬉しい。
クモになった気分を味わえるゲーム。虫がダメじゃなければオススメ!