ぽつねんブログ

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【ザ・リワインダー~黄泉からの旅人~ 】感想

ドットの雰囲気が好みだったのと、先に発売されていたSteamでの評価が良かったので購入。
ドット綺麗だし、謎解きもあまり見ないタイプで面白かったです。

 

 

 

ストーリー

白黒無常の依頼を受けた七雲は小さな村に向かい、その村の魂が転生できなくなった原因を調査することに。栄えていた村は荒れ果て、妖怪変化が我が物顔で行き交い、残るは茶屋の女だけ。彼女は誰?他の村人はどこへ?7年前、一体何があったのか……。 

引用:https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000042816.html

逆夢師の七雲は死後の世界を管理する白黒無常から依頼を受け、従者で精霊の明人と奇妙な村で謎を解いていく話。

「逆夢師」とは過去を遡れる人のこと。タイムリープに近く、謎解きにこの能力を使用します。

 

世界観は中国の神話や歴史が元になっています。妖怪や道士がいて、数百〜数千年?くらい前の時代かなと。

自分のクリア時間は8時間。収集要素を含めても10時間前後で終わるのでサクッと遊べます。
Switch版は2023年8月10日発売されました。Steamでは2021年から存在していて、Switch版発売と同時に日本語対応がされたようです。SteamにはDLCがありますがSwitchにはありません。そのうち来るかも?

追記:(2024年3月14日)
SwitchにもDLCが来ました。本編購入済みの人はDLすれば遊べて、これから購入する人は本編+DLC込みのデラックス版が発売されました。

 

ゲームシステム

ジャンルは2Dドット謎解きミステリー。妖怪はいますがホラーではないです。

調査→村で謎解き→キーアイテムゲット→過去を変える→変わった未来で調査→…

の繰り返し。
過去に遡って過去を変え、未来(現在)を変えていきます。タイムパラドックスを起こして現在を変えていくのでなかなかのパワープレイ。逆にあまり見ない手法で新鮮。

村を調査する時

スライドパズルや一筆書きの王道パズルから、測量・絵具・音楽といったさまざまなジャンルの謎解きが用意されています。
分銅を使って重さを測ったり、絵具を混ぜて色を作ったり。計算・比較・順番など、スクショではなく紙とペンが欲しい謎解きが多め。分からない時は明人にヒントを求めるボタンがあるのも助かる。

 

過去にいる時の謎解き

逆夢師の力を使い、過去にいる時の謎解き。物や人を調べて「要素」を得て、その要素を思考に差し込んで行動を変えていきます。

たとえば
「仕事を続けるか」「帰ってご飯にするか」で迷っている人がいたら、「ご飯のにおい」要素を差し込むことで「帰ってご飯にする」行動に変えられます。

「こうだったら、こうする」という連鎖的な思考を考える謎解き。面白いし、このゲームの特徴にもなっています。要素を複数掛け合わせたり、組み合わせによる成功・失敗例も多く用意されているのでアレコレ試したくなります。

現在で例えると「雲が多い(要素)+天気予報は雨(要素)=傘を持っていく(行動)」の要素部分をいじって行動を起こさせる感じ。

 

レーティング

「IARC16 激しい暴力」の表記があります。CEROだとCやDに該当。
妖怪から逃げ遅れると多種多様な死に方を見せてくれるのでそれが原因かなと。血は出ますが中身は出ません。個人的には気にならないレベルでした。

2023年12月に見たら「IARC12」に下がっていました。そのくらいなら妥当かなと。

 

良かった点

謎解きが楽しい

解き方・考え方・ジャンルが全く違うパズル・謎解きで構成されているのが凄い。
大体は「最初に簡単なパズルを解かせて、次はそのパズルをちょっと難しくしたもの」を出しますが、このゲームは全部違うパズル
苦手なパズル・謎解きがあったとしても、それさえ解いたら次に似たものは出てきません。同じ考え方がなく、毎回新鮮な気持ちで考えられるのが楽しかったです。

 

ドット

山の描写は山水画で見られるような不思議な形を取り入れたり、墨のにじみ・ぼかしをドットで表現して綺麗。水面には波紋で揺れている姿も描写されています。
人物の顔は省略されていますが、これはこれで顔立ちを自由に想像できて良いです。

 

細かい描写

絵具を使うパズルでは、筆についた絵具を落とすために「水の中で筆をぐるぐる混ぜ、最後にフチでトントンと筆の水を落とす」描写がちゃんとあります。省略されがちな表現なので、わざわざ作っているところにこだわりを感じました。

 

惜しい点

ストーリーの終わり方

問題事は解決したけど根本的には解決していない終わり方でした。スッキリしたようでスッキリしません。
現状SteamにだけあるDLCへの伏線なんですかね…?Switchで遊んだ自分には分かりません。

 

読みにくい名前

中国製作のゲームなので、登場人物の名前は中国名です。最初フリガナを振ってくれますが、見慣れない読みのためどうしても覚えづらい。主人公の七雲も本来「チーユン」と読みますが、自分は「なぐも」で読み進めてました。
似た名前が複数出てくるので「この人誰だっけ…。どういう関係性だっけ…。」になりがち。

名前や出来事を時系列にまとめた巻物があるので、これを見返せば多少は解決します。

 

セーブ

手動セーブは無く、オートセーブのみですが間隔が長め。いろいろ調べてアイテム入手してもセーブされません。毎回「これどこまで戻されるんだろ…」と思いながら終了するのが惜しい。

 

まとめ

謎解きが不得意な自分でも「謎解きが楽しい」と思える良いゲームでした。
謎解き、ストーリー描写(終わり方はちょっと気になるけどそこまでではない)、キャラクター、翻訳精度、ドット、BGM、どれも完成度が高いゲーム。10時間もあれば終わるゲームなので手短に何か遊びたい人にオススメ。